咬み合わせた時に下の前歯が見えない位、前歯の咬み合わせが深い状態を言います。一見歯並びが悪くなさそうなことが多いのが特徴です。
ご本人もあまり歯並びを気にしたことがないということが多く、咬み合わせが悪いと知ると驚かれることもあります。しかし、この過蓋咬合は顎関節に負担となることが多く、その意味でも治療が求められます。
見た目はそれほど気にならないし、今のところ特に困ったことがないと思われますが、50~60代の年齢になってくると、急速に問題が起こってくるのがこの過蓋咬合です。この紙面だけでは理由を説明するのは非常に難しいのですが、最も歯を失いやすく、失った場合に最も修復が困難な症例なのです。入れ歯が合わないなどの問題が起こりがちです。
さらに、肩こりや、朝起きたときの顎のだるさの原因となっている場合が多いのも特徴です。数ある不正咬合の中でも、私が最も治療が必要だと感じている症例の一つです。